母の日

2012.05.13

今日目にした文。

中村敬宇先生の言葉

原文。下に訳

「一母有り。四歳児を携へて一牧師を問うて曰く、

 子を教ふるは何歳を以て始めと為すかと。

 牧師対へて曰く、汝既に四年を失ふ。

 汝の笑顔の光、小児を照せしより

 汝子を教ふるの機会始まると。

 嗚呼世固(もと)より此の母の機会を失ふ如き者多し。

 是れ此の書の作らるる所以なるか。


 今世の人、口を開けば輒(すなは)ち文明と曰い、

 而して或は其の本原に昧し、余嘗て謂ふ、

 国政は家訓に原(もと)づき、而して家訓の善悪は

 則ち其の母に関(かか)はる。


 母の心情・意見・教法・礼儀は

 其の子他日の心情・意見・教法・礼儀なり。斯に知る、

 一国の文明は匹夫の文明に本づき、而して匹夫の文明は

 其の母の文明に本づくことを。」


(以下、訳です)
 一人の四歳の子を持つ母親が敬愛する牧師様に聞くんですね。

「子供を教育するのは何歳から始めたらいいでしょうか」

 牧師がこたえます。

「あなたの笑顔の(優しい)光」で、

 初めて子供をみつめる、その時から子供の教育はすでに

 始まっているのですよ。」

 ここで中村敬宇はいうのです。

 本当にそうですね、世の中にはそのことを知らないで、

 機会を失してしまう母親が多いのは嘆かわしいことだと。

 いまの世の人は口をひらけば文明の世の中だといって

 浮かれているが、人間の本質をきちっとみていない。

 自分はかつていったことがある。

「国の政は家訓にもとづき、家訓の善悪はその母親次第だ。

 母の心情、意見、教法、礼儀がその子が

 成人した時の心情・意見・教法・礼儀になる。

 よって一国の文明はその母の文明に基づくことがわかる。」



小さい頃の母の教えがそのまま現在の自分になる。

国は母が作る。


良い発見でした。





 
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