すべてが初めてでワクワク、ドキドキの旅行。

空港に夜着き、その日はミラノのホテルへ。
イタリア人の運転するバスで移動。

イタリア人ビビり気味の気持ちを抱いたままバスに乗るのは、
多少、高所恐怖症気味の僕が観覧車に乗るような気持ちです。

海遊館の観覧車は僕の中で絶叫マシンです。


その運転手さんは
第一声
「ボナセーラ、ボナセーラ、こんばんわーー」

やべーちょっと陽気だ。
現地イタリア人の初めての声、

うーー、来た来たヨーロッパ、イタリア。

けど、バスは安全運転でお願いします!
居眠りも勘弁してください。

まだ生きたいんで。


と心の中で思いながらバスは無事ホテルに到着。

夜は遅かったので、ご飯は早速非常用として持ってきたカップ麺。
いきなりジャパンを満喫しながらの初日のイタリアでした。


次の日
朝のミラノ。とても寒い。

けどそんな朝とても強い味方。
ご常連様からイタリアは寒いから、持っていきなさい
とプレゼントして頂いた手袋。

体も心も温かくなりました。

僕を息子のように思ってくれるお客様にとても感謝です。
ありがとうございます。



ミラノ市内を観光。
圧巻はドゥオーモ。

空いた口がふさがらないと言う言葉を聞いた事はありました。
けど大概ふさがる口ですが、

今回のドゥオーモ。




ちょっとだけふさがりませんでした。



これからたくさん出会う教会ですが、
今回のイタリアを知る旅と言う事では一番印象に残り、
今後イタリアンをやっていくうえで大きな心境の変化になると思います。

またこの辺の事は改めて書きたいと思います。




そしてカンパリ発祥のお店でカンパリソーダを飲みました。
これが初めてのお買いもの。
自分でオーダーして、お金払って、カンパリもらって。
カンパリ飲みながらカウンターにあるおつまみを食べながら。
そんなしている自分、完全に気分はミラノっ子です。
本田圭祐と近くなった気がします。

どこまで食べ続けたら怒られるのかなと言う興味はありましたが、
ビビりなので早い段階で終了です。


そしてお昼はイタリア料理、ど定番「ミラノ風カツレツ」


ふーーー、

と言う感じ。


今回はもちろん色々なレストランを回りました。

イタリアにいた知人に教えてもらったり、日本に住むイタリア人に教えてもらったり、
イタリアに住む日本人に教えてもらったり、星付きのお店に行ったり、
町場のお店に行ったり、郊外のセレブ住宅街にあるお店に行ったり。



ただ料理の内容に衝撃的に感動したと言う事はありませんでした。

今ではイタリアで料理を学んだ凄腕シェフ達が大阪にたくさんいて、
そんな方たちの作る料理をよく食べていましたし、
そんな方たちの料理の方が盛り付けも綺麗で日本人に合うようになっていて。



けど、そんなシェフたちはもどかしい気持ちがたくさんあると思います。
もっと現地の味だけで勝負したい。と。

ただ食材の関係、日本人の好みの関係でできない場合が多いと思います。





そんな事をあれこれ考えイタリアのお店を見ていたら、
自分なりのイタリア料理と言う物、そのイタリア料理を日本でやる意味が
なんとなく整理できました。
(すいません。10日ぐらいしかいなかったので、ただ何となくです。
ちょっと調子乗ってます。グラッツェ)


最初の心境、日本人はパスタが好きで、ビジネス的にはいい
なんて言うちゃらい考えは捨て去りました。



イタリア料理、イタリア人。
どっかに必ずキリスト教がありました。

その教えの元、自分なりのイタリア料理をすれば
それは日本でもイタリア料理になるんではないかと思いました。





ミラノ出発。

ヴェネチアへ。

















 
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イタリア旅行

2016.01.25
去年の11月の終わりにイタリアに行きました。
イタリア料理に携わって14年。お恥ずかしながら初めてです。

僕は24歳の時に本格的にレストランで働きだしました。
その理由は以前のブログでも書いた通りです。

なぜイタリア料理だったかと言うと、正直言って最初はイタリアンでもフレンチでも和食でも、中華でも何でもよかったです。
ただビジネス的に考えて、イタリアンと言えばパスタ。パスタは日本人も大好きで、広く受け入れられるだろうと言うのと、フレンチの元はイタリアであると言う事からイタリアンにしました。


行った先は、ミラノ、ヴェネチィア、オリビエート、フィレンツェ、ローマです。


今回は初めてだったのでツアーで行きました。
なので現地での移動、観光はすべて旅行会社がしてくれました。


まず成田から直通でミラノまで12時間。
イタリアの航空会社アリタリアで移動です。

なので飛行機に乗った途端にイタリア人目白押しです。


うわーー、やべーー。気分は飛行機出発する前からイタリアです。
英語も、イタリア語も分からない僕は、日本の飛行機がよかったと多少の後悔です。


ワイン飲み放題、軽食食べ放題と聞いていたのですが、ビビってなにも言えず。
自分の非力を感じ、25歳頃通っていたノバにもっと人見知りを気にせず通っていればよかったと
後悔しました。
僕の中で人見知りを解決する手段がお酒なので、あの時お酒飲んでノバに通っていれば
飛行機の中、お酒ガンガン飲めたのにととても後悔しました。


この不安、
いったいイタリアに着いたら僕は色々吸収できるのかと、
ビビりすぎて、何も動けず、ガチガチのままイタリア旅行は終わってしまうんではないか
と本当に思いました。

そんな不安の気持ちを抱いたまま、飛行機はミラノへ到着。
初めて現地のイタリア人と接点をもつ入国審査へ。

やべー目の前本物のイタリア人。と思いながら。


窓口が4つぐらいに分かれていて、順番に待つ事に。

みなさんスムーズに進む中、いよいよ僕の番。

一番右の窓口へ。


そうすると、

う?

このイタリア人、めっちゃ不機嫌そう

えっ、怒っているの?

なんか僕した?

顔、丸顔だから?


そのイタリア人は机をガツガツ叩き、左へ行けと指差した。


えーーーマジで!?イタリアどころか海外久しぶりなんですけど。

長旅でちょっと疲れてもいるんですけど。

えーーー、早速 「ザ イタリア」ですか。


後で理由を知ると、そのイタリア人は僕の行く瞬間に
お休みの時間に入ったらしい。
その飛行機着いたばっかりで、人並んでますよ。

けどイタリアではそんな事は関係ないらしい。
例え飛行機が着いて、人が並んでいても休憩の時間に入ったら
そちらがまず何よりも優先らしい。

けど、空港ですよ。
そこで働こうと思ったら、そこそこのハードルの高さじゃないんです?


そんなちっちゃな事に気にするようならイタリアに来るなと思わされた初めてのイタリアの土地。


イタリアに着いたら、泣いてしまうかもと再三ブログで書いていましたが、
違う意味で泣きそうでした。


まだまだ修行が足りないなと思わされました。

続く。







 
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振り返り

2016.01.21
今年10周年にあたり、今まで僕は何を考え、どう行動してきたのか
振り返ろうと思って、オープン当時からのブログを読み返しています。

相当書いているので、全部読み終わるのは道のりが遠いですが、
ちょっとした空き時間にコツコツ読もうと思っています。


28歳の僕は今読んでみると恥ずかしい事も書いていますが、
今思っている事が変わらない事も書いています。

やはりお母さんネタが多くなるのですが、こればっかしはしょうがない。
原点はそこになるんで。

そんな2006年の9月、オープンして3か月。
9年前のブログです。
その当時はまだシェフがいた時です。

こんな感じでご紹介するのも
恥ずかしいですけど。。



http://caloroso.dreamblog.jp/blog/48.html

 
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すいません。更新遅れました。

プロフィールが止まっていたのでちょっとだけ伸ばしました。

よくこのプロフィールが面白いと言われるのですが、
本人そんなに笑わせる気がなく書いています。

http://caloroso.dreamblog.jp/16/48/


最初にカロローゾを調べるとき大概の人はこのプロフィールを見るようで、
おそらく興味持ってくれた人は来てくれますが、「なんだ大丈夫か」と思われる方は
来てくれないと思います。

幸いお店をしているのが大阪で寛容な人が多く、
たくさんの方が興味を持って頂いているようです。
ありがとうございます。


お正月明けの1月は苦戦する日が多いのですが、今月はいい感じにこれまで来ています。
とは言えまだまだお客様に喜んで頂ける余地があるので、もっともっと磨いていきたいと思います。

4月からスタッフが増えます。
5人体制になります。
そうすると出来る事が多くなり、細かい仕事が増え、より質の良い料理、サービスが出来ます。


またスタッフの体調不良など不測の事態にも柔軟に対応できるようになり、
お客様への負担も軽減する事もできます。

ブログを更新する回数も増えそうです。


ただ、何も変わらなかったら、お店は終わりです。
単純に固定費増えるので、支払できません。
けど長く続けるためには絶えず変革する事が大切です。
この辺で新しい何かを仕掛けないと本当にお店が終わってしまいます。


オープンして今年で10年。
1店舗のくせに9年間毎年売上は上がっています。


常に変わりながら、同時に常に変わらない物を持ち続け、
柔軟に前進しないといけません。


母と二人、暗い無機質な病室の中で、
真夜中に食べたパンケーキとコーヒー。
コーヒーの香りが病室中広がっている時間の中で
「こんな時間が一番幸せ」
と言っていた母。


そんな人が幸せと感じる空間を作りたい


そんな思いが根底にあります。


常に変わらない気持ちを持ち続けたいと思います。
















 
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新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

12月30日のイベントはたくさんの方に来て頂きました。
賑やかに、いつもと違うカロローゾで終わりとても楽しかったです。
ありがとうございます。


今年はカロローゾ10周年の年です。
僕は28歳で独立し、38歳になろうとしています。

亡くなった母は28歳で僕を生みました。

不思議なことに人生の大きな節目を同じ年で迎えていました。
お店は10周年。
母にとって僕は10歳になりました。

飲食店にとって10年続くお店は1割未満と言われます。
けれど人にとって10歳なんてまだまだ子供です。

母が僕を命を懸けて育てていったように
僕はこのお店を命を懸けて育てようと思っています。

そして母が亡くなった52歳に僕は24歳。
僕が52歳になったらお店は24周年です。

24周年を迎えやっと母に認められると思っています。



皆様にとって大切な時間をカロローゾで過ごせるよう全力を尽くします。

今年もカロローゾ
並びに土井省太郎をどうぞよろしくお願い致します。



2016年1月3日
土井省太郎








 
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